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おちょやん大山鶴蔵のモデル白井松次郎の生涯!浪花千栄子との関係は

連続テレビ小説103作目『おちょやん』

女優の道を生き抜き”大阪のお母さん”と呼ばれるまでになった、ひとりの女性の物語です。今回は、「おちょやん」に登場する上方演劇界のドン大山鶴蔵の実在モデルと思われる”白井松次郎”さんがどんな人物だったのか注目していきます!

ハナ
ハナ
朝ドラは、”オリジナル”って言うけどモデルがたくさん(笑)
サク
サク
でも、モデルがいてもオリジナルキャラとして描かれることもあるし知ってるといいね!

ということで、上方演劇界のドン大山鶴蔵の実在モデル”白井松次郎”さんの生涯・浪花千栄子さんとの関係について紹介していきます!

白井松次郎さんの生涯


中村鴈治郎さんが演じる”大山鶴蔵”の実在モデルは、「松竹」を創業した白井松次郎さんだと思われます!

1877年12月13日、京都三条柳馬場(現:京都市中京区)で双生児の兄として誕生しました!双生児の弟は大谷竹次郎さんです!父親は、相撲の興行師で、母親は売店を経営。松次郎さん・竹次郎さんは、幼いころから家業を手伝いつつ劇場の雰囲気に親しみ、興行の世界を志すようになります。

1895年(明治28年)、実川正若一座を率いての巡業を初めて行った松次郎さん。劇場仲売りの白井亀吉さんに認められて、1897年(明治30年)に養子となり”白井姓”に。

1900年(明治33年)に、京都新京極の大黒座を買い取いり直営。1902年(明治35年)には、明治座(のちの京都松竹座)を開場し、興行界の刷新と演劇改良運動に関わるようになりました。そして、弟の竹次郎さんと大阪市南区葦原町に「松竹合名社」を設立します。※松竹(まつたけ)は、兄弟の名を一文字ずつとってつけられました。

その後は東京進出を果たし、松次郎さんが関西・竹次郎さんが東京を中心に活動。そんな松次郎さんの運命を左右することになったのは、大阪で大人気の役者・中村鴈治郎(初代)さんとの提携でした。1905年(明治38年)10月の東京歌舞伎座への出演の際、初めて手を組んだのを皮切りに、翌年には道頓堀中座での興行を成功させ京都南座を買収。

以後、大阪朝日座・同文楽座・東京新富座・大阪堂嶋座・東京歌舞伎座・大阪角座・大阪中座を次々と手中に収め、上方の興行界を完全に席巻しました。

1909年(明治42年)、人形浄瑠璃の経営権を譲り受けた松次郎さんは、保存と振興に尽力します。そして1920年(大正9年)、松次郎さんは竹次郎さんと「松竹キネマ」を創立して映画界に進出しました。

1921年(大正10年)に「千日土地建物株式会社」、1929年(昭和4年)には「松竹土地建物興業株式会社」が創立され社長に就任。その後も「文楽座」や「大阪歌舞伎座」を新築し、1933年(昭和8年)には「大阪劇場」を開場します。そして1937年(昭和12年)に、松竹興業株式会社と合併。「松竹株式会社」が成立し、松次郎さんは会長に就任しました。

戦後は、橋文楽座・道頓堀浪花座・角座・中座を続々と復興。また、5代目・笑福亭松鶴さんらを援助して上方落語復興に取り組みました。そんな松次郎さんは、1951年1月23日に75歳で死去しています。

浪花千栄子との関係は?

映画女優として活躍していましたが、紆余曲折を経て映画界を辞めた浪花千栄子さん。その後、舞台女優となり「松竹」の舞台に立つようになりました。

1928年(昭和3年)、に曾我廼家十吾さん・渋谷天外さんが「松竹家庭劇」を結成し、”女優が足りない”ということで助っ人として参加。1930年(昭和5年)からは正式に「松竹家庭劇」へ配属されています。

「松竹家庭劇」へ配属された浪花千栄子さんは、23歳の時に渋谷天外さんと結婚。その後は、夫の渋谷天外さんが脚本を書いているため、良い役が貰えず人が嫌がる役ばかりやらされ女優として不遇の時代を迎えます。

1946年(昭和21年)に「松竹家庭劇」を脱退した渋谷天外さんと浪花千栄子さんは、劇団「すぃーとほーむ」を結成し、地方巡業をしていました。そんな中、1948年(昭和23年)に「曾我廼家五郎劇」と「松竹家庭劇」が合併し、「松竹新喜劇」を旗揚げ。この際、二人も松竹に呼び戻され旗揚げに参加しています。

しかし「松竹新喜劇」が軌道に乗り始めた頃・・・渋谷天外さんが、浪花千栄子さんの弟子・九重京子さんと不倫し、子どもができたと判明。浪花千栄子さんは看板女優となっていましたが「松竹新喜劇」を退団し、離婚しました!

浪花千栄子さんは「松竹」の看板女優として活躍していましたが、社長・白井松次郎さんとのエピソードはなく、直接関わったかはわかりませんでした。

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まとめ

今回は、「おちょやん」に登場する大山鶴蔵の実在モデル・白井松次郎さんの生涯について紹介しました☆弟・竹次郎さんと「松竹」を創業した白井松次郎さん、「おちょやん」のエピソード的にはオリジナルキャラとして描かれる可能性があります!史実と物語の違いにも注目したいですね♪

最後まで読んでいただき、ありがとうございました☆