NHK連続テレビ小説102作目『エール』
昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一とその妻・関内音の物語です。今回は、そんな裕一と幼なじみでのちの音楽仲間となる佐藤久志の実在モデル・伊藤久男さんに注目します☆
ということで、実在モデル・伊藤久男さんの生涯についてと家族や子供たちの現在について・胸像モニュメント?!などを紹介します♪
ーもくじー
実在モデル・伊藤久男さんの生涯について
名前:伊藤久男(いとうひさお)
本名:伊藤四三男(いとうしさお)
生年月日:1910年7月7日
出身:福島県本宮市
学歴:帝国音楽学校
父親は「立憲政友会所属」で県会議員を務めた伊藤彌さん、お兄さんは福島県議会議員を経て戦後に自由民主党所属の衆議院議員を務める伊藤幟さんです。
お酒が大好きで、誰からも「チャーさん」と慕われていました。一方で、異常な潔癖症で、常にアルコールを含ませた脱脂綿を消毒のために持ち歩き、閉所恐怖症のためエレベーターには乗らなかったと言われています。
歌手デビュー
裕福な家庭で育った伊藤久男さんは、当時まだ珍しかったピアノに没頭し、中学生の頃にはピアニストを志望するようになりました。しかし、家族の反対に遭って東京農業大学に入学。その後、家族に内緒で農大を退学して帝国音楽学校に入学しますが、家族にバレて仕送りが中止されたため、コロムビアで合いの手やお囃子を吹込むアルバイトを始めます。
その後、古関裕而さんの勧めで1933年(昭和8年)6月25日に、リーガルから「今宵の雨」でデビューします。コロムビアからのデビューも果たした伊藤久男さんは、1940年(昭和15年)に「暁に祈る」「お島千太郎旅唄」などがヒットしてスター歌手の仲間入りしました。
「暁に祈る」は、作詞:野村俊夫さん・作曲:古関裕而さん・歌:伊藤久男さんで、3人とも福島出身だったことから「福島トリオ」や「福島三羽カラス」と呼ばれるように!
『古関裕而―流行作曲家と激動の昭和』(刑部芳則、中公新書)読了。早稲田大学応援歌「紺碧の空」は、歌手・伊藤久男の従兄弟が依頼してできたそう。当時無名の古関を「新人だから過去はないけど未来があるよ」 と推したというのは、いいなぁ!それにしても伊藤久男、若い頃かっこよすぎじゃないか?! pic.twitter.com/JtFPAhoCxI
— 栗原 寛 (@hiroshi_kurihar) 2019年12月11日
終戦直後は軍事歌謡を歌っていた責任感から引きこもり、酒に溺れて再起不能とも言われました。しかし、1947年(昭和22年)松竹映画「地獄の顔」の主題歌「夜更けの街」で復帰します。その後は、「シベリア・エレジー」「イヨマンテの夜」「あざみの歌」「山のけむり」「君いとしき人よ」など様々なジャンルでヒットしました。
伊藤久男さんと古関裕而さん!
伊藤久男さんは作曲家・古関裕而さんの作品を多くレコーディングしています。「露営の歌」「続露営の歌」「暁に祈る」「海底万里」といった軍事歌謡から、「イヨマンテの夜」「君いとしき人よ」といった歌謡曲まで!また「栄冠は君に輝く」は、現在でも夏の高校野球全国大会で歌われています。
1952年には「イヨマンテの夜」がヒットして、NHK紅白歌合戦にも出場!その後も常連となり、計11回出場しています。
晩年は・・・
晩年は、酒豪が祟り糖尿病のためインスリンの注射に依存します。昭和50年以降には、注射による低血糖発作で震えながらステージに立っていました。
1978年(昭和53年)に紫綬褒章、1982年(昭和57年)には第24回日本レコード大賞特別賞を受賞します!この受賞の中継で顔出し出演していましたが、伊藤久男さんが公の場に姿を見せたのは、これが生涯最後となりました。翌1983年4月、肺水腫のため死去、享年72歳でした。
家族や子供たちの現在について
元妻:赤坂百太郎さん
1916年(大正5年)、京城に生まれました。本名は、『大西ふさ子』さんです!赤坂で芸者となって、1937年(昭和12年)に歌手デビューしました。美人芸者歌手として活躍し、「アリラン月夜」「夕日のアレリナ」などを歌っています。
そんな赤坂百太郎さんは、デビューした翌年の1938年(昭和13年)に「伊藤久男」さんと結婚しました。その後は4人の子どもを授かりましたが、伊藤久男さんの浮気が原因で、1950年(昭和25年)に離婚しています。
赤坂百太郎さんの写真を探しましたがありませんでした。何か情報が見つかれば、追記していきます。
妻の桃園ゆみかさんと子供たち
名前:桃園ゆみか(ももぞのゆみか)
本名:伊藤あさの(いとうあさの)
旧姓:西山
生年月日:3月19日
出身:長崎県
学歴:諫早尋常高等小學校
愛称:アサノ
役柄:娘役
伊藤久男さんは、元宝塚歌劇団21期生の娘役・桃園ゆみかさんと再婚しています。
※赤坂百太郎さんと別れた原因の”浮気相手”なのかはハッキリしていません!
子供は・・・
●長女の「伊藤三礼子」さん
NHKの歌番組『ステージ101』に、歌手として出演していました。誕生日は、昭和25年5月2日です。フラメンコと詩が趣味!
●次男の「伊藤さとる」さん
弟で次男の悟さんも『ステージ101』出演していたようです!1980年頃に、郷ひろみさんのバックコーラスを「伊藤さとる」名義で担当したと言われています!
桃園ゆみかさんや子供たちの現在について調べましたが、詳しいことは公開されていませんでした!何か分かり次第、こちらも追記します。
伊藤久男さんの胸像モニュメント?!
本日は、帰省の寄り道に昭和を代表する歌手に会いにきました。
駅前広場に伊藤久男さんの胸像と歌碑があるんで来たんですよ。
何人かは感動して悲鳴をあげるでしょうね。(笑) pic.twitter.com/zNxcpS6Gzn
— 津田沼さん (@p6IdgTi68WeDLQB) 2019年4月27日
伊藤久男さんの胸像モニュメントは、福島県本宮市のJR本宮駅前に設置されています!土台上部には経歴の記述も!さらに、歌が流れるボタンが設置されていて「イヨマンテの歌」「栄冠は君に輝く」「あざみの歌」の3曲を聴くことができます♪
本宮駅前で伊藤久男の胸像、本宮市立歴史民俗資料館で伝・伊藤久男使用のピアノ、花山公園で伊藤久男顕彰歌碑&イヨマンテの夜歌碑を見てきた。 pic.twitter.com/l7NmFDjMbr
— 東京の花売娘 (@aizenkatsura) 2016年3月16日
左隣には、歌詞の石碑も設置されています。「栄冠は君に輝く」は甲子園のテーマソングであり、福島駅新幹線ホームの発車メロディにもなっていますよね☆高さ約60cmで片手にマイクを持った”伊藤久男”さんの姿をぜひご覧ください!
本宮駅駅前広場・JR東北本線
〒969-1136 福島県本宮市本宮九縄25
まとめ
今回は、エール・佐藤久志の実在モデルとなっている”伊藤久男”さんについて紹介しました!古関裕而さんが勧めていなかったら、どんな人生を歩んでいたんでしょうね。
※「エール」は実在人物をモデルとしていますが、音楽で人々を励まし、心を照らした夫婦の波乱万丈の物語として大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描いています。
山崎育三郎さんが演じる”佐藤久志”の人生にも注目しましょう♪最後まで読んでいただき、ありがとうございました☆